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12月後半あたりから北半球は急に冷え込んだ様子、日本はもとより世界各地からの大雪や寒波のニュースが真夏のオーストラリアのTV画面を涼しくしてくれています。新・旧インフルエンザが猛威をふるっていそうな今冬、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

ARAは仕事と私事に追われただけであれよあれよという間に、3年ぶりに南半球でのホリデーシーズンを迎えています。大酒・大食い・運動&睡眠不足など・・・永年の不養生がたたっての自業自得、世の多くのオヤジ世代が心配になるであろう健康上のトラブル(成人病&生活習慣病?)発症の懸念や体調の不具合で反省と不安にかられながらも、なんとか六十代の玄関口にたどり着くことができました。

2009年も念願とは裏腹に固定局のアンテナを復活させることがでないまま、オンラインネットに出没する無線仲間とのチャットやCQ-100/Hamsphereなどでお茶を濁した以外、お空でのアマチュア無線関連アクティビティーが限りなくゼロに近い状況だったのが悔やまれます。

骨身に堪える大仕事になりそうな固定局のアンテナ修復はさておき、サイクル24活性化への期待をこめて、小さいほうのディーゼル車にもIC-7000を取り付けてみようと思いついたのがせめてもの救い・・・と、自分自身を慰めています。HFモービル局は車選びから・・・過去5年間のビジネス活動をともにしてくれた顧客巡回用車の償却が終わったのを機に、『燃費節約とノイズ軽減のダブル皮算用』、今回は街乗り用の小型乗用車も思い切って新世代ディーゼルエンジン搭載車を選択してみることにしたのです。


   ▲オーストラリアの珍獣・絶滅危惧種 トアラ(TOARA) 
HFモービルを存分に楽しむには、一般的に自車によるRF系ノイズレベルがガソリンエンジン車と比較して低いとされるディーゼルエンジン車が快適なのは周知の通りでしたが、数年前までの一般乗用車部門ではパフォーマンスが悪かったり黒煙を排出したりのネガティブ印象も強く、車種の選択肢もかなり少なかったように思えました。

トラックをはじめとする商用車業界では、前世紀から一般的だったディーゼルエンジンでしたが、 最近になって新・排ガス規制をクリアの上でエコとパワーを売りモノにしたEU発の新世代ディーゼルエンジン搭載小型乗用車のマーケット進出が(特に西欧諸国で・・・)めざましくなっています。

おとなしい運転を心がける限り、ガソリン燃料と比較して割安の軽油1リッターあたり15Km〜の燃費を誇る排気量2000ccそこそこのエコ&クリーン・ディーゼル車なのですが、レース開催時以外は一般にも開放されていて1周300円ぐらいで走れるキャンベラ郊外のレースコースでアクセルを踏み込むだけでストレスを感じることなく200Km/h超の別世界(限りなくあの世に近い?!)まで6速オートマチックモードでストレートに到達。この新世代ディーゼルトレンドに、長期間にわたってイグニッションノイズ対策に悩まされ続けてきた一般的な乗用車HFモービル局にとっての『新時代』幕開けを感じます。
▲若気の至り・・・?!:写真はモービルハム誌19751月号から縮小転載▲
思えば、V〜UHFモービルしかやったことのなかったARAがHFモービルを開局したのは真空管ファイナル全盛時代の三十余年前、ドライブに誘ったYLたちからの苦情を一身に浴びながら助手席足元に鎮座していたのは真空管ヒーターのオン/オフスイッチがフロントパネルに付いていたモービル仕様のTS-520S、HF用ANTは旭製鋼のAS-303とSWAN-45J。

発売されたばかりのクラウン2ドアハードトップの新車が納入された当日、長尺HFホイップ(・・・というには太すぎ、、、パイプアンテナ?!)用大型ダルマ基台取り付用の大穴をいきなりボデーに開けてしまったりの大騒動でした。


そんなこんなでサイクル23祭りが下火になって以来ずいぶん長い期間にわたって沈滞気味だったアマチュア精神にちょっとだけカツを入れるべく、今まではローカル&広域レピータ交信目用・V〜UHFのFM機しか取り付けていなかった街乗り用の小型乗用車モービルでも『サイクル24!』の掛け声に誘われて、『日常生活や仕事中の移動空間と一体化したお手軽HFモービル運用』を久々に楽しんでみようと思いたった次第です。

日本ではガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたスタイルのハイブリッド車が大人気・・・エンジン走行時のノイズ対策もさることながら、走る楽しみはもちろんのこと、車自体のデザイン・仕組み・構造や補機バッテリーの容量などを考慮した場合、エコに加えて遵法精神に基づいた節度を保った上でのハイパワー願望が存在しそうなHFアマチュア無線モービル局向けには、、、さて?!
(2010年1月)  

やっぱり我慢できなくなってイースター5連休に苦労してコントロールパネルをダッシュボード右端に移動しました。
2010年4月以降はこのようなセッティングになっています。 センターコンソールやダッシュボード上下面が、無線機の伝統的取り付け位置みたいな雰囲気なのですが、このダッシュボード右端前面は視認性も操作性もなかなかFBです。運転中の前方視野右下端に常駐する外部LCDディスプレーは、より明るく大きな文字表示とあいまって、一度体験したら手放せない『HFモービル局運用と安全運転』の共存への必須アイテムとなりました。

『サイクル24!』のかけ声にほだされて2009年のクリスマス休暇に思い立った新HFモービル局、『限りなくさり気なく』がモットーだった筈なのに半年も経過しないうちにどんどんエスカレートしちゃっています。日常の仕事や買い物などに使用している街乗り用の小型乗用車ですから屋内駐車場利用時や手軽に車室やトランク内に収納することを考えた場合、長尺ホイップアンテナや重量のあるマルチバンドアンテナを取り付けるのは気が引けます。

各バンドのカセットコイルが揃っているダイアモンド(第一電波工業)の新MDシリーズは送受信共にパフォーマンスは満足できるのですが、エレメントが長いのとカセットコイル交換の手間がネックになってしまいます。サガ電子のCMシリーズや製造終了のHV-7は、手軽さやパフォーマンスには納得できるもののマルチバンド化を目指せばトップヘビーに・・・。 実にさまざまな各種モービルホイップアンテナを試した結果、基台をもう一つ増設してダイアモンド(第一電波工業)のHF-FXシリーズ2刀流HF運用を当面のデフォルト設定にすることにしました。

HF-FXシリーズは小型・軽量のしなやかなシングルバンドHFホイップアンテナながら、広々としたオーストラリアの使用環境でしたら全長2mクラスの短縮ホイップアンテナと比較しても遜色のない送受信能力が期待できそうです。 各バンド用を揃えていても分解したり捻じ曲がったりのトラブルとは無縁で、乗用車のトランクルーム内に丸ごと一括収納が可能な全長1200mmプラス/マイナスサイズとスリムなストレートデザインが嬉しいですね。

同軸リレーなどを使用して電気的に遠隔切替することも考えましたが、誰かが座ることなど皆無に等しい後席のセンターコンソール上に手動型同軸切替スイッチを設置して左右二つのHF用アンテナ基台を切り替えています。更なるバンドチェンジも、車を停めてトランクから別バンド用ホイップを取り出して交換するだけ・・・無問題、Hi!

  (2010年4月)  
 
無線機自体にはそれなりのハイテク化を感じますが、カンジンの小型軽量高効率HFモービルANT市場が大きな進化を遂げていない雰囲気が残念です。
 
IC-7000のメインユニットをマジックテープかなんかで救急箱トレイに固定、セパレート化キットでフロントパネルをセンターコンソールに取り付ける計画。
 
本当は乗りなれている日本車が欲しかったのですが、興味津々の新世代ディーゼルエンジン搭載+昔ながらのスタイルを継承する見た目がおとなしそうなFR・2ドアクーペはこの車種しか見当たらなかったのがちょっと心残り。

折からのユーロ安と、リーマンショックの波紋が背筋を凍らせた直後にいきなり登場した、年間売上高200万ドル未満の零細〜中小企業が新品の耐久消費財をオーストラリア国内で購入した場合に限り、各社の納税実績に応じて適用される1年間限定・大幅減税措置のダブル恩恵にさずかれたのはラッキー!今回の大盤振舞減税政策のおかげで、オーストラリア国内新車ディーラーの多くが『2009年は、過去最大の売り上げ』を記録したという仰天ニュースも耳にしました。品質は他国製に負けずとも、円高傾向が続いているMade in Japan製品は、この国でも苦戦を強いられている雰囲気です。

『♪さぁさぁ零細自営〜中小企業主の皆さん、もしもあなたが優良納税者でしたらこの1年間がビジネスに必要な耐久消費財への投資チャンスです。オーストラリア国内で購入すれば、稼げば稼ぐほど消費税は相殺、会計年度末の納税額もズバッと減りますよ〜!』 政府主導型・国内消費拡大音頭(?!)にマンマとノセられてしまったのはどうやらARAだけではなかったようです、Hi!

オーストラリア市場向けIC-7000は100W出力の1機種だけですから、大電流DCラインに最初からヒューズホルダーやコネクターが取り付けられている無線機付属のDCケーブルをそのままで使用することをもくろんだ場合、『バッテリー直結で太く短く・・・』が理想の電源ケーブル引き回しが、気密性が高くなった上にビス留め内装部分が激減している最近の車室構造とあいまって厄介な作業になりがちです。トランク床下に小型乗用車にしては大容量のバッテリーが取り付けられているこの車種に限っては、『トランクルーム内にメインユニットを設置するモービル局にとっておあつらえ向き!』とも言えそう。
海や山にでかける休日にしか乗らない大きなクロカン四駆の4000cc/年代物ディーゼル車は頑丈なボデーに長尺・大型アンテナつけ放題ですからかなりの気合が入っています。バンド別・パワー別・運用環境別、さまざまなホイップアンテナも両端にスクリューキャップ付きの塩化ビニール製・太目の下水パイプの中にゴルフクラブ・フルセットの要領で一切合財。本気で移動運用に出かける際にはガレージから持ち出してロック付きルーフキャリア(ウエーブスキー運搬用)にワンタッチで取り付けられるようにしてありますし、釣竿とリールを使って高い木の頂上に遠投用オモリを下げた釣り糸を引っ掛けて給電部を吊り上げる80m/40mダイポール(I/V)セットまで荷台の収納箱に準備してある始末。

実はこの4駆モービル、メインギアのIC-706MKIIGに加えて自作のハイパワー対応マルチバンドHFアンテナやら400W/pep(VK包括最大出力)リニアアンプまで、、、悪ノリの果てに収拾がつかなくなってしまっている代物なのです。車自体のメインテナンスはしっかりとしてあるものの、いかんせん20万Km以上も走行している思いっきり旧世代NAディ-ゼル車の加速はトラック並、混み合う市街地エリアでのハンドリングやパーキングのことを考えると、なかなか日常的に乗り回す気分にはなれません。

クルマ選びから始まった新時代の街乗り用小型乗用車HFモービル局、ハム以外の皆さんにできるだけ違和感を感じさせることのない省スペース系スッキリ車内セッティング。そして、走行時はもちろんのこと、地下・ビル内駐車場利用時や交換用ホイップ/短縮コイル収納スペース確保にも頭痛のタネが少なくて済むようなアンテナシステムを心がけることに。。。

車種・使用環境や目的に応じたモービル局セッティング・・・それぞれの時代のバックグラウンドや技術革新とともに変遷しつつも、幅が広く奥が深い、余暇を楽しむアマチュア無線趣味の『こだわり課題』の一つであることに変わりはなさそうです。
(2009年12月)
天気予報通り来週あたりに猛暑が鎮まったら、IC-7000のメインユニットとフロントパネルを取り付ける予定。
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